このティーブレイクに新たなラインアップが加わります!今回新しく入荷するのは「ルフナ」― ルフナはスリランカ最大の紅茶の産地であり、実は今最も高値で取引されている産地なのです。
ルフナはスリランカ南部の標高2000フィート(約610メートル)以下の地域で作られるローグロウン(低地産)の茶葉。以前は「ローグロウンの茶葉は品質が良くない」と言われることが多かったのですが、近年は甘い香りを携えた高品質なルフナも見られるようになってきました。
そんな動きを受け、産地の現状を見るために今年2月に現地に渡航。広大なルフナの中の様々な地域を駆け巡った結果、こだわりの茶園と茶葉に出会い、無事買い付けに成功しました!
今回は4月に予定している本格販売に先駆けて、まずはルフナのキャラクターをご紹介するため、異なるグレード(等級)の茶葉3種類をご用意しました。ルフナは茶葉の大きさを表すグレードもこれまでご紹介してきたハイグロウン(高産地産)の茶葉とは全く基準が異なるのです。
これらのお茶を作ってくれたのは、ルフナを語るのに欠かせない2つの代表的な茶園「ルンビニ」と「ニュー・ビタナカンデ」。いずれもスリランカ紅茶局から、今後のスリランカの茶園全体のクオリティを上げるためのモデルとなる優良茶園としてお墨付きを得ている茶園です。
これを飲めば人気の産地ルフナの“今”がわかります。限定30セットのみの販売です!
FBOPFとは「フラワリー・ブロークン・オレンジ・ペコー・ファニングス」の略。他の産地ではグレードに「ブロークン」や「ファニングス」がつくと茶葉が細かくなるのですが、ルフナではセミ・リーフ型の茶葉を指します。現地では「FF(エフエフ)」と呼ばれる代表的なグレードです。黒々としたやや小さめの茶葉の中に少量の芯芽(チップ)が含まれているのが特徴。香りはさほど強くないので、やや強めに淹れてミルクティーで飲むのがオススメです。
「SP」とは「スペシャル」のこと、つまりFBOPFSPとは「FBOPFスペシャル」の略です。芯芽がたっぷりと含まれた良質の茶葉だけを篩(ふる)いにかけて作られたグレード。グレードにはやはり「ブロークン」「ファニングス」といった言葉が使われていますが、まったく切り刻まれていない小さめの茶葉が使われています。このグレードになると、キャラメルにもにた甘い香りを携えたものが多くなります。茶葉が細かい分、濃く抽出されるのでミルクにも合います。
「EX」は「エクストラ」、つまり「FBOPFエクストラ・スペシャル」です。「FFスペシャル」と同様の豊富な芯芽と、さらに大きな茶葉のホールリーフが特徴。良質で形が整った茶葉を必要とするため「ファーストドール」(茶葉を揉む工程を1回だけに限定した茶葉)のみを用いて作られます。きれいな外観と香りの良さから一般的に最も高値で取引されるグレードです。ミルクはちょっと控えめにして、独特の甘い香りをお愉しみください。
ルフナは、スリランカ南西部の標高2000フィート(約610メートル)以下の地域に拡がるローグロウン(低地産)の紅茶の産地。「ルフナ」と呼ばれる地域は、ディンブラのある山岳地帯をさらに南下したところから始まり、宝石で有名なラトナプラ周辺や、その南部に位置するデニヤヤ、島の最南端のマタラ、世界遺産の街並みでも知られるゴール周辺など、かなりの広い範囲にわたっています。スリランカで作られる紅茶のうち60%以上は低地産が占めており、それを支えているのがルフナなのです。
ルフナの紅茶は、スリランカ最大の紅茶バイヤーであるロシアや中近東の国々で人気が高く、その購買力を背景に品質の向上も伴い、現在スリランカで最も高値で取引される産地となりました。日本ではスリランカの代表的な産地として知られるウバでさえ、クオリティーシーズンが終わると、わざとローグロウンに似たタイプの茶葉が作られるほど。これは近年のローグロウンの人気を象徴する事柄と言えるでしょう。
製茶の工程で、ハイグロウン(高産地産)で見られるようなカッティング(茶葉を細かく切り刻む工程)を施さないリーフタイプのものが中心で、茶葉の大きさを表すグレード(等級)もハイグロウンとは全く基準が異なります。
ルフナで作られる紅茶は、低地産らしい土の香りとちょっと焦がしたような強い味がありながら、渋みが少ないのが特徴。黒々とした外観の茶葉から抽出されるカップは深い濃赤色で、ミルクティーにも映える色です。ルフナの多くは香りよりも味の強さが特徴的なのですが、近年一部の茶園では同じ低地産のアッサムにも似た甘い香りを携えた高品質な茶葉が作られています。
製茶は一年を通して行われており、ハイグロウンに見られるような特徴が際立つ季節「クオリティシーズン」は厳密には存在しませんが、茶園によっては比較的ドライな時期となる1〜3月または8〜10月頃がクオリティが良くなる傾向があるようです。